この10年、子どもたちを取り巻く環境は大きく変わってきました。
社会の移り変わりの中で共働きの家庭も増え、そのニーズに応える形で
幼稚園における預かり保育の拡充や保育園の増設など、
子どもたちを「預ける場所」が増えてきたこともその一つです。
これからもその流れは更に加速をしていくことと思います。
子どもたちが小学校にあがった後も、
大人が「預ける場所」として求める視点と同時に
子どもたちの目線から「預けられる場所」として何が必要か。
そこにしっかりと目を向けた場所をつくっていきたい。
それが設立の動機です。
子どもたちが幼少期を終え、小学生になるこの時期に必要なものは、
心と身体を存分に使い、それを他人と共有し体験することで得る成功経験と失敗経験です。
それを自分の力で得る原体験の蓄積こそが、子どもたちの生きる力になると信じています。
「ratoon:ラトゥーン」とは「新芽」という意味です。
幼稚園生活の中で育まれた心の根っこから「小さな芽」がではじめるこの時期、
その小さな芽はいつか大きな木に成長し、子どもたちの未来を根底で支える力になります。
ratoonでは、子どもたちの"やりたい"を叶え、生み出すたくさんの仕掛けを通し、
自分の想いが人と「つながる」心地よさ、大切さを感じながら、
わくわくするような毎日の中で、子どもたちの心に芽生えた「新芽」が
健やかに成長していくことを願っています。
そしてここに関わるすべての大人が、
「子どもの頃、こんなところがあったらよかった」
そう思えるような場所づくりを目指しています。
大学卒業後、幼稚園教諭、公立学童での勤務経験を経て、
縁あってこの学童保育ratoonに携わることになりました。
子ども達とたくさんの放課後の時間を一緒に過ごしてきましたが、
日常の生活の中で子供たちは様々なことを経験、吸収し成長していくのだな、と日々目の当たりにして感じています。
学童期の子ども達は1日の大半を小学校という集団生活の場で過ごしています。
1日を頑張って過ごしてきた子ども達にとって、ratoonは家庭に代わり、
「ただいま!」と安心して帰ってくることのできる場所でありたいと思っています。
そんな環境の中で、季節や行事にちなんだ活動を通して、さらに子ども達の興味を広げたり、
「やってみたいな」という気持ちを大切していく事を心掛けています。
時にはうまくいかなかったり、友達同士ぶつかる事もあったり、失敗を経験することもあると思います。
その失敗を通して成功できた時、上手くいった時、友達同士で達成感や喜びを共感できる、
そんな経験の一コマは、子ども達の心を豊かに育んでいく成長の糧になると思っています。
ratoonが子ども達にとって、のびのびと過ごすことのできる居場所になれるよう、
これからも努めていきたいと思います。
学童保育事業責任者
大出 裕子